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噛み合わせと身体との関係
顎の位置
骨格の歪みのほとんどは骨そのものがズレたからではなく、筋肉が変に引っぱっているために骨がズレた状態なのです。そして左右の筋肉の緊張が違えば、他の筋肉は重たい頭のバランスをとるために新しい緊張状態を作り出します。
ひどい肩こりの時に奥歯が浮いて痛んだ事はありませんか?身体の歪みは噛み合わせに影響を与えますが、逆に噛み合わせも身体に影響を与えます。
下顎は筋肉でぶら下がっており、いわばブランコのようにユラユラしています。その位置を最終的に決めるのは「噛み合わせ」なのですが、噛み合わせのズレは身体に対しては真綿で首を締めるような害の与え方なので、なかなか原因とは気がつきません。特に歯が抜けたまま放置しておいたり、また、身体に強い歪みがある時に沢山の冠を被せた後等にいろんな影響が出てくるようです。
つまり悪い姿勢を作ってしまうような身体の筋肉の歪み具合によって顎の位置も微妙にずれ易くなります。もしそのズレた状態のままで冠を被せてしまうと、身体の歪みに合った噛み合せを作りあげてしまい、後にいろんな障害を引き起こし易くなるのです。
このことは建物を例にすると解りやすいかもしれません。
老朽化したり地震にあって建物が傾いたとします。その為か玄関のドアが閉まりに くくなりました。さて、どうしますか?ドアを削って閉まればOKですか。それとも蝶番を調整してみますか。いっそのこ と家の傾きを直しましょうか。
...理想の順番は? 「まず家の傾きを直し、ズレてる蝶番を調整し、必要ならばドアにカンナをかけ、 最後に鍵がちゃんと掛かるようにする。」ですね。 この時、ドアや窓が閉まらない原因はどこにあるのか。問題があるのは家の土台な のか、窓枠なのか、蝶番なのか、それともドアそのものなのか、実は鍵が壊れてる だけなのか...いろんな事を見極めて対応しなければ快適な家には住めません。
皆さんもうおわかりでしょう。「家」が『身体』で、「ドア」が『歯』と言えます。
当院ではこのような考えを元に噛み合わせを診ています。そして身体と噛み合わせがお互いに悪影響を及ぼさないよう、必要と思われた場合には筋肉の状態を診ながら噛み合わせをチェックしていきます。さらに、家庭でできる、身体の歪みを取る体操等の紹介もしています。是非ご活用ください。
歯のクッション(歯根膜)
歯の根っこと骨との間には歯根膜と呼ばれるクッションがあります。このクッションはとても繊細なセンサーであり、さらに「関節の一種」と考える研究者もいます 。
各歯牙のクッションに噛む力が加わわると脳はその力の方向や強さを瞬時に感知 し、顎の位置や噛む力を変化させます。この変化の状態により、顎の筋肉に繋がっ ている近くの筋肉が影響を受けるのか、遠くの筋肉まで影響が及ぶのかで症状が変 わってきます。また噛む力は頭蓋骨の発育・歪みとも関係し、さらに「噛みごたえ 」は精神的な満足感とも関係があると言われています。

噛み合わせ理論
「ナチュラルオクルージョン」
鳥は空を飛びやすい姿形、馬は走りやすい姿形、魚は泳ぎやすい姿形...というように「機能と形態」には密接な関係があります。そのような視点から歯を観てみると噛み合わせのあり方が見えてくるのではないでしょうか。
顎の動き・歯の生えている場所・歯の傾き具合・歯根膜の状態・解剖学的な歯の形態・力学的見地・・・等々から考えると、どの方向からどれくらいの力がどのタイミングで歯や顎骨に加わるようにできているのかが推測できると我々は考えています。
私が所属する『口腔力学研究会』(本部:横浜市、深谷周清会長)ではこのような視点から見えた、ヒトのあるべき咬合を「ナチュラルオクルージョン」と命名し、全会員が積極的に臨床に応用して好結果を得ています。
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